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TBT・1990年 モネ睡蓮型染め

今日から早くも6月、今年の前半最終月、仕事ではGW挟んでの前半の山場が終わり、ようやくゆっくりと出来るこのタイミングで早々と梅雨入りしました。

今月も楽しみなイベント盛り沢山、晴れでも雨でも気分は上げて行きたいもんです。


さて木曜日はTBT「Throwback Thursday(スローバックサーズデー)」の略で、ある年を振り返ります。


今日振り返るのは1990年

以前も一度1990年を振り返りその年の6月に行ったエジプト出張の事を投稿しました。

1990年と言えばバブルの終盤、その後のバブル崩壊の予兆もなく、当時勤めていた会社では「ワールド・ミュージアム・コレクション」と称して世界の有名ミュージアムと契約を結び日本国内でミュージアムグッズを展開していました。

エジプト出張もその一環で、行程の中にカイロ博物館の取材が組まれていました。


ミュージアムグッズと言っても、当時勤めていた会社は繊維のメーカーだったので所蔵品を染織品で再現するのが中心でした。

そして、どの商品もミュージアムのアップル-ヴァルを得るため、再現性やデザイン性にこだわり、型代などの諸経費は気にせず、それこそバブルなモノづくりだったのかもしれませんが、それは我々だけの業界に限った事ではなかったと思います。


先日の東京出張で行った展示会PTJでインクジェットのプリントが本当に多くなったと思っていた時にちょうとフェイスブックが7年前の投稿を出してくれました。

その投稿がこれです。

「昨日、型屋のオヤジが来てさんざんぼやいて愚痴をこぼしていきました。

テキスタイル業界、全然仕事が無いと…

アパレルさんがとにかく有り型ばかりで新規に型を出さない。

使い古しの型で売れるはずがないと思う。

それでも少しだけ有り型でプリントの受注があったと思ったら古い型なので加工中に型がやぶれて型修理と加工途中の生地の色抜き代やらでさんざんな目に合うことも…

忙しいのはインクジェットの仕事だけ。

中には加工業を廃業してレンタル着物に事業転換で大成功というところも。

京都はもうモノ作りの町ではなく観光を中心としたサービス業、モノ売りの町になったんでしょうか。」

といった内容のボヤキ投稿でした。


で、以前の型数を気にしない作り方とは、たとえばこのモネ「睡蓮」型染め

まず、モネの睡蓮作品をモチーフに図案家さんにオリジナルの図案を作製してもらいます。

油彩の作品をモチーフにするわけですので、色数(型数)を制限してしまうとそれなりのチープな物にしかなりませんので、色数気にせず描いてもらいます。

結果、10枚ぐらいは少ないほうで、この睡蓮は14枚ほど型を使ったと記憶しています。

つい先日、投稿しましたが、何年振りかに16枚もの型を使った仕事をしましたが、インクジェット主流の現代、型染めの技術の継承も課題になっているのだと思いました。

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北斎

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