季の詞歳時記「赤とんぼ」
毎週日曜日のブログは、俳句に素人の僕が母の作った俳句の中から好きなものを選んでこのブログで紹介しています。
赤とんぼ雲ひとつなき峡の空
子どもの頃、お盆が過ぎ少し涼しくなると、赤とんぼが飛び始め秋の気配を感じたものです。
母から「赤とんぼの背中には仏様が乗っているから捕まえたらあかん」と言われていましたが、ご先祖様の御霊を迎えるお盆の前後に飛び始めるから、そのように思われていたのでしょうか。
温暖化の影響なのか、年々飛び始める時期が遅くなり、滋賀県湖西のこのあたりではまだ見かけませんが、故郷の奈良県吉野では、たくさんの赤とんぼが飛んでいるようです。
この写真は奈良吉野在住の同級生がクラスLINEで送ってくれたものを借りました。
まさにこの俳句のように雲ひとつない秋晴れの空、「峡の空」というのは山と山に挟まれた場所の狭い空の事で故郷の吉野は東西南北、周囲を山に囲まれた山村です。
今住んでいる滋賀・湖西地区は、前は琵琶湖、後ろは遠くに比良山系、上を向けば広い空と、故郷の風景とは全然違う環境です。
子どもの頃、川遊びしている時に見上げた狭い空に山から盛り上がった入道雲、夏休みの終わる頃に飛び始める赤とんぼ・・・「峡の空」は、僕にとっても懐かしい故郷の夏の終わりの風景です。
赤とんぼは、人懐っこく、すぐに指や肩に止まるそうで、この写真は物干し竿に止まっているところを撮ったベストショット!
童謡「赤とんぼ」で「夕焼け小焼けの赤とんぼ~とまっているよ竿の先♪」という歌詞がありましたね。
あと一週間ほどするとこの辺りでも見かけるようになるでしょう。
Comments